Romancing Note

あと何回桜見られるか。

プロフェッショナリズム論

最初「談合とは」というタイトルにしようとしたんですけど、まずこの話を聞いてください。

「打ち込みでパソコンに演奏させただけではカチカチで物足りない面もあるよね」となって、私の曲を技術力の高い演奏家を集めてバンドというかプロジェクトにしようとしたらどうなるかという話です。

例えばギターを頼むのにオーディションせずに誰にオファーするかとなったら、まずイングヴェイとマイケルロメオと、日本人ならKellyさん辺りが候補に挙がったとしますわ。

この中ならイングヴェイが知名度も技術力もあって、単純に「売れるもの作れ」と言われたら、話題性も充分じゃないですか。
となると、当然ギャランティも高くなるワケで。
それで、マイケルロメオはリフのバリエーションが多彩で、「英語が母国語で歌詞の方面でも期待できる」となって、「それでも中くらいの金額を提示してきた」となります。
「次は日本人なのに外人の名前の人」こと「それにしてもKellyさん(無冠の帝王清原をモチーフにした番長日記の「それにしても広沢はん、そのセカンドバッグは」風に)」は日本人で日本語でコミュニケーションが取れて、失礼に当たりますけど、この中なら報酬が抑えられたとしますわ。

(なんか英語の歌詞を乗っけること前提で話してますけど…)

となると、公共事業だと普通は一番安い所に発注しますよね。
ここで三者が話し合って「今回はウチで」みたいに最低受注金額を吊り上げることを「談合」と言うんですけど、彼らも音楽を生業にしている以上、その制作期間の生活の保証もありますよね。

「その金は誰が出すんだ」となると、アマチュアなら全部自主制作自費負担ですが(演歌好きの金持ち風に)、真っ当な方法だと、レコード会社に応募して、そこのプロデューサーが予算編成とキャスティングなどをするんだと思います。

このブログの「金融について」で書いた通り、「その予算はどこから出てくるんだ」となった時に、「音楽ファンド」と言ってましたけど、一口100万円とかで募金して、売れたら元本の2%とか3%とかの配当とかにして完成品を付けて返す方法もあるワケですな。
これを「現代風のパトロン」と言いましたが、映画などの「製作委員会」というのがそういう感じなんですかね。

確かにネット配信ならレコードやCDをプレスする必要も無いのでそれでいいかもしれませんが、現物を作るとなるとさらに費用もかさむワケです。

ナンなら私が金を出す側に回る方法もありますし、それでも公金でヤるのはグレーだとは思いますが、ローマの皇帝がある芸術家に肩入れして、「あくまで俺の給料でヤってる」と言ったという話もあるようですよ。

で、以上の話も重要なんですけど、今回は「プロとは何ぞや」という話が本題です。

ルソーは「下らぬものを作って」とか言ってましたけど、私は「評論家にも判らないような難解なものを作って」と言って、結局私も冗談めかしてユーモアとか皮肉混じりに話しているものの、ふざけてるという感じでもないし、遊び心とでも言うべきか、自己満足というか、ましてや自分で満足できるものでないと、他人を満足させることもできなくなってしまいますよね。

私なんかはキチンと理解できているかも判らないですけど、芸術とか将棋とか、そういうものにも興味もあるので、この問題には直面せざるを得ません。

周知の通り今「キッチン戦隊クックルン」という番組にハマってまして、幼稚園児に歪んだギターを聴かせても怖がるかもしれませんし、それこそ「むすんでひらいて」とかになるワケじゃないですか。
小学生になるとアニソンとかアイドルとかを聴いて、中学生高校生くらいにはポップスなどの流行歌を聴くようになったり、大学生になって英語が理解できるようになるとディスコ音楽的なものや洋楽を聴き始めたり、大人になったらクラシックやジャズじゃなくても演歌とかに行く人もいますよね。
そもそも「音楽に対する要求すら無い」という人もいるかもしれませんがね(苦笑)。

何が言いたいかというと、その「自分にしか判らない」みたいなモノを作っても、それで生活するとなると、最終的には「売れるかどうか」という問題に直面するワケです。
だから、「聴いてもらう人に合ったような曲を作る」というのもある意味プロフェッショナリズムになるワケなんですよね。

「プロに『実力派』って言葉があるのは、そうじゃないプロがいるっていうのが前提の話でクレイジー」ってのもその通りで、確かに特にポップスみたいなのだと「誰がヤるか」というのもそれはそれで的を射ていると思いますね。
「影響力」というのはそういう意味だったりしますかね。
日本はそういう意味では寛容な国なんですかね(苦笑)。

「musician's musician」という言葉を見ましたが、「音楽家のための(中の)音楽家」みたいな意味ですかね、その域に達するのは、それはそれで至難の業なんです。
しかし、こういうものは単なる技術論ではなく、「知識や技術を使って何を表現するか」というのが本質を突いていると思いますね。

オリンピックみたいにアマチュアリズムを追求することによって支持を得ているのが私だったりしますか?
目に見えるような支持が無いのですが、現物の支持を受け取るとプロになりますからね(苦笑)。
『新劇場版頭文字D』で「プロの世界なんかに興味は無いんだよ」と言っていましたが、「無いワケでもないんだけど今よりもっと勉強練習しないとイケないから」と思いましてね…体力面で不安があるもんですからね。

アマチュアというのは「愛好家」という意味ですよ。

「正論で殴るタイプ」って、ハタから見てるとイヤな連中みたいに見えるかもしれませんな!

明石家さんまさんが、「若い時に『スターってのはポケットに手を突っ込んで立ってるだけでも絵になるモノなんだよ』と言われて」と言ってましたが、私もしゃべりすぎですかね(苦笑)。

とにかく、この辺の話も実現できるものなら夢のある話ではありますよね。
メンバーみんな作曲能力があるので、「あいついらなくね」となって、俺がいなくても成立したりしてな。

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