Romancing Note

あと何回桜見られるか。

野球コラム

スポーツの中でも野球とサッカーはちょっとだけ詳しいんですけど、イチローの引退試合をちょっと見て、これも技術論抜きで書こうと思いました。
私はスポーツの中では野球が一番得意で、「技術的には才能がある方かな」と自分で思ってはいるのですが、先述の通り身体能力が弱いので、根性という点でもどうかと思っていて、アスリートには不可欠な筋トレや走り込みなどの基礎トレーニングが嫌で、部活には入りませんでした。
友人とバッティングセンターに行った時に「球を棒で打つなんて曲芸みたいだけど」と言ったんですけど、れっきとしたスポーツではありますよね。

何か一つの事をやって結果を残した人の言う事には重みがあるのは事実だと思っていて、イチローの引退会見を少し見て感じ入った事もいくつか挙げますね。
まず、「様々な記録を残した事については、小さな事」と言ってのけた事ですが、「この世界に入ったからには記録を破るというのも目標としてはあるけど、自分の記録もいずれ抜かれるでしょう」と続けて、私自身も記録が残るような何かをやり遂げたとは思っていませんが、今の時代を生きた者として、私の作品も先人から全く影響を受けていないという事は無いので、「遺産とは言わなくても一つの墓標くらいになればいいかな」と思っていて、なるほどと思わされた事でもあります。
大きな怪我が無くここまで来たのもすごい事だと思いますが、「野球が好きなのは間違いない」と言って、「子供たちに何か一言」という質問には「野球じゃなくてもいいけど、何か熱中できる物に出会ってほしい。やりたい事が見つからない場合は色んな事をやっても良いと思う」と。
これは私も同感で、「好きこそものの上手なれ」という言葉もありますし、一つの事を続けていく上でこれは重要だと思います。
「やりたくない仕事には就きたくない」と思っても、「金のため」とか「生活のため」とかありますが、私は「社会制度云々より、単純に、国民全員を学校に入れるのと職業選択の自由があるので発展しているのではないか」と思ったりするんですが、その学校教育も、画一的に個性をつぶして一つのモデルにはめる教育より、広く浅くでもいいから一般教養を身に付けて色んな生き方を差別とか偏見無しに認めてあげられるようにするのも務めだと書きながら考えてしまいました。
身分制度があると、野球なら野球の才能があっても親の跡を継いで農民をやらないといけないとか、支配階層は支配階層で「戦で何人斬った」みたいなのが政治をやったりするような事が文化の発展の妨げになるような事もあるとも思いますし、しかし、レールが敷いてある人生というのも強ち悪くもないとも思いますけどね。
しかし、褒められた生き方ではない生き方もあるのは事実ですよね。
あと、「楽しく野球をやっていたのは一軍と二軍を行き来してた頃で、レギュラー定着してからは楽しめなくなって、ヤンキースに移籍した頃からはファンやお客さんが喜ぶのはどうしたらいいかと考えるようになって、これから草野球をやるにしても、そういう経験があったからこそ楽しめるんじゃないかと思います」みたいな事も言っていました。
私も、勝ち負けのある将棋はともかく特に音楽などに対しては「自分が楽しむより見てくれる人が何を感じるかが重要」みたいな思想なので、それでも「こうすれば売れるんじゃないか」みたいな事は思っていませんよ(笑)。

イチローとの一番の思い出は、2009年のWBCの決勝ですかね。
9回表の攻撃でしたかね、川崎ムネリンに「センター方向意識してイチローに回そう」とテレパシー飛ばしたらホントにそうなって、イチローに回って「判ってると思うけど、どんな球が来るかはわからないけどセンター方向意識して確実に一点取ろう。お前ならできる!」と、これもテレパシーを飛ばしたらホントにそうなって決勝打を打ってくれたんですけど、こういうのをスモールベースボールと言うんですかね。
私が「怒りの日」と言ってブチ切れた時もテレビでWBCがついてて、衣笠氏が「怖いですねー、過去の事はもういいんじゃないですかねー」と言って、大魔神佐々木氏が「俺にはよくわかんねっす」と言ってたんですが、まあそういう事ですよね(苦笑)。

イチローは「二割二分で良いなら40本打てる」と言ったそうですが、試合では自分が塁に出て強打者に繋ぐ仕事を徹底して、あの最多安打記録を打ち立てたんですけど、彼は道具も大切に扱ってて、その辺も見習うべき所ではあるかな、と。
ストレッチも入念にやっていて、これは私の経験ですけど、高校の時に柔道部で才能はアレだったんですけど股割りができた奴がいて、「やるべき事はやってるな」と思って、才能というのはその先の話ですかね。

アメリカの四大スポーツは野球とアメフトとバスケとアイスホッケーなんですけど、サッカーは入っていません。
それでもMLS(メジャーリーグサッカー)と言うんでしたっけ、CSで一試合観ましたけど、その時はシカゴファイア対サンノゼアースクエイクスで「火事対地震か」とか言いながら、両チームともPKセーブしたりして5-4というスコアだったと記憶していますが、この大味な展開もアメリカっぽいというか何と言うか。
「野球は8-7が一番面白い」と言われたりしますが、サッカーみたいな時間を区切ってやる競技は得点シーンが沢山あった方が面白いかも知れませんね。
アメリカのスポーツは「そんな事にまでスタッツがあるの?」というのが多いですよね。

それで、NFL(アメフト)はサラリーキャップと言って「チームの総年俸が全チーム一緒」という制度で、新人発掘システムもくじ引きのドラフト制ではなく、下位チームから指名していくウェーバー制なんですけど、確かにこれなら全チームに優勝を目指せるチャンスがあるかも知れませんね。
それでも「年俸は低くてもいいからこのチームで優勝したい」という大物選手もいて、引退しても年金制度があったりするようなので、これも一つのやり方かも知れません。
あるチームは、オーナー(株主?)が一般市民の共同出資で参加できたりしていて、成績が長い間低迷した時はチームが訴えられたりするという話も聞きまして、「なんかアメリカっぽいなー」と(笑)。

日本のプロ野球は、近鉄が撤退する時に「10チームに減らして1リーグ制にする」という案もあったそうで、ホリエモンが買収を名乗り出て結局楽天に所有権が渡って、「ライブドアはアダルトサイトがあった」とか批判されて、私は「スポーツ報知だって風俗欄はあるし日テレだって11PMとか」と思って、まあ何とも言えませんね。
京都奈良の修学旅行に行った時に「巨人ファン?」と聞かれて、当時は東京に住んでいたのでうなずいたら「関西に来て巨人ファンって言ったらダメだよ」と言われて、アンチ巨人な人も多いかも知れませんが、「職業野球」と言ってプロ野球を作ったのは読売ですよね(苦笑)。
「公益法人みたいな所が球団を持つべきだ」というので始まったみたいですが、確かに西武とか阪神とか阪急とか近鉄とか南海とか西鉄とか鉄道会社が多かったりしますよね。
高校野球は朝日です。

でこの1リーグ制ですけど、野球は試合数が多いので、夏のオールスター戦の頃にはほとんどが消化試合になるんじゃないかと思います。
「勝ちたいチームが補強をすればいいのかも知れないけど、そうでなきゃサッカーみたいに2部リーグを作って入れ替え方式にしないと」と思って、他にも「日ハムと楽天とロッテと巨人の東地区、ヤクルトと西武と横浜と中日の中地区、阪神とオリックスと広島とソフトバンクの西地区に分けて、各一位とワイルドカードで日本シリーズをやるとか、クライマックスシリーズよりはマシじゃん?」と。
ワイルドカードというのは、二位の中で一番成績が良かったチームの事です。
自分がコミッショナーだったらこういう提案もしてみたいな、と。
日本はこういう事には保守的で、何を言っても退けられるかも知れませんがね。

打率に関して思う所があって、3打数1安打で.333(三割三分三厘)で、4打数1安打で.250なんですけど、100打席立ったら、前者は33安打、後者は25安打で、「そんなに違わないじゃないか」と思う所ですが、シーズン通して考えると、単純計算で塁に出ない試合が8試合分違うので、これは大きいです。
仮に5打数無安打で5タコしてしまうと、次の試合で5打数3安打しないと、10分の3で打率3割は維持できない事になります。
逆に言えば、そんな固め打ちするよりは、毎試合塁に出た方がチームバッティングとして評価できるとも言えそうです。
さらに言うと、「猛打賞獲ったら向こう2日3日は打てないって事だよね」という事なので、「じゃあ猛打賞したら2試合休ませればいいんじゃないの?」という冗談を言ってるんですけど、そういう事ではないかも知れません(笑)。

ピッチャーの防御率は、一試合フルイニング投げて何点取られるかという数字なので、防御率が1点台の先発ピッチャーなら、2点か3点取れれば勝てるという寸法です。
しかし安全面から先発も100球が目安になっているみたいですけどね。
「打線は水物」と言われますが、「試合を作る」と言うそうですが、守備も重要かも知れませんよ。

あと、日本の野球を『月下の棋士』のキャラクターに当てはめるなら、大原がノムさんで、刈田が王と長嶋で、森が仰木で、滝川が野茂とイチローで、氷室が私の一個下の松坂世代で、佐伯が大谷で、とか考えてるんですが、ネットで「あの漫画今思えば大原が最強だった気がする」というのを見て、それ以上の解説はしません(苦笑)。
気になった方は読んでみてください。

パワプロもやらなくなっちゃったんですけどね、マイライフでリアルにドラフト5位でロッテに入って、二軍でアベレージヒッター身に付けて一軍に上がって首位打者連発して優勝を重ねて女子アナと結婚して、FAで巨人に行ったら周りがベテランばっかりでパラメータも落ちまくってて、って所でやめましたよ。
当時はバレンタイン監督で、小宮山氏が「GMに対極の人がいましたので」と言っていましたが、管理野球の広岡氏の事でしょうか?

まあそんな感じでプロ野球観戦の際の一つの見方の提案として書いてみました。
こうビール片手にウダウダ言うのも野球文化の一つなんじゃないかと思いましてね。

拍手[0回]